Category : 特集記事/コラム

22時間前

昨年度に健闘した銘柄は

2019年度の取引も昨日で終了となりました。そこで昨年度の株式市場を振り返ってみると、昨年の3月末に21,200円程度だった日経平均は昨年の12月に24,000円台を回復すると米国市場で主要指数が史上最高値を付けるなか2018年10月につけたバブル崩壊後の高値(24,270円)に迫る場面もありました。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて2月に入って急速に下げ幅を広げる展開となりました。 この結果、日経平均の2019年度のパフォーマンスはマイナス10.8%となりました。しかし、こ...

6日前

新型コロナ:史上最大・550兆円の経済支援策は市場をどこまで支えられるのか

今週、先進諸国で相次いで新型コロナに対する経済対策が打ち出され、株価は、大打撃が予想される航空やホテル等の業界も含めて、大きく持ち直した(図表1)。世界の株式指数は、先週末から約14%上昇した。   昨晩、G20首脳のよる電話会議が開かれ「5兆ドル(550兆円)を超える資金拠出を行う」と発表された。この金額は、G20諸国のGDPのおよそ7%超に相当する。これに先立ち、G7諸国は、既に様々な経済対策を発表しており、その規模はGDPの9%・400兆円を超える(図表2)。なかでも圧倒的に巨額な...

6日前

前言撤回、2番底はない

今週月曜日のモーサテで「自律反発は近い」と述べた。 出所:テレビ東京 同じく週初に配信した「今週のマーケット展望」でも(当たり前だが)同じことを書いている。 <自律反発が近づいていると思う。自律反発というのがいちばん心強いシグナルだ。こういう相場では行くところまで行かないとダメである。FEDが利下げしたからとか日銀がETFを買ったからとか、そういう人為的な材料で下げ止まるのではなく、「自律」というのは自然のリズム、市場が自ずと底値に達したと判断して下げ止まるのだ。そういう水準になっ...

2週間前

3月は魅力的な株主優待がいっぱい

株式投資では株価の値上がりに関心が向かいやすいといえますが、株式投資には配当や株主優待といった魅力もあります。そして3月は決算が最も集中する月ということもあって多くの優待銘柄をみつけることができます。こうしたなか2日には高額で人気の優待銘柄を取り上げましたが、今回は「ギフト券・商品券・優待カード」、「お米」、「グルメ」、「自社製品詰め合わせ」、「レジャー」といったカテゴリーに分類して主な優待銘柄をピックアップしてみました。 例えばギフト券・商品券・優待カードではぴあ(4337)で利用できるぴあ...

2週間前

新型コロナで株価乱高下:リスクシナリオと転換点に関するQ&A

昨晩米国株が歴史的暴落を記録した後、日経平均は大幅に上昇、米株先物指数も上昇している。株価の乱高下と今後のシナリオについて、Q&A形式でまとめる。 Q.現状の危機度はどの程度か? A.今日時点のVIX指数は2009年以来の水準に上昇している(図表1)。航空会社など一部の影響を受けやすい企業では、株価下落に加え、信用リスクも高まっている。例えば航空会社は、政府の支援がなければ「多くの航空会社が5月末までに破綻する」というコンサルティング会社の試算も報じられ、今朝は、米デルタ航空やアメリカン...

2週間前

今はリスクが大きすぎる 反発大相場へ向けた忍耐のとき

リーマン・ショック級またはそれを上回る経済ショックに コロナウィルスの世界的な感染拡大が止まりません。3月15日時点の日本での感染者数(クルーズ船除く)は約800人と比較的抑えられていますが、イタリアの感染者数は既に約25,000人、イランは約14,000人、韓国も8,000人超え、米国も3,000人超えと世界的に感染が広がってしまっています(各種報道より)。 これにより世界の経済活動は麻痺する方向に向かっています。日本が中国や韓国に対して入国制限をかけているだけでなく、日本も56か国/...

3週間前

世界同時株安:リスク要因と今後のシナリオ

株式市場暴落の背景 新型コロナウィルスの影響で、昨日、米国は2,352ドル・10%の大幅安で、欧州株も軒並み10%超えの大暴落となった。国別で特に下げがきつかったのはイタリアで、史上最大の16.9%の下げを記録した。他のリスク資産も軒並み下落し、13日昼時点で、ビットコインは前日から3割を超える下落となっている。 これらを受け、日経平均も、前日終値から7.97%下げ17,081円で前場が引けた。昼に、財務省、金融庁、日銀が今週2度目となる異例の会合を開き、午後一で臨時の国債買いオペを通告...

3週間前

ここから先のことを考えよう

悲観論者が星の神秘を解明したり、地図にない土地を発見したり、人間の精神に新しい地平を切り開いたりしたことは一度もない。 (ヘレン・ケラー) 連日の株価急落は、リーマンショックを彷彿とさせる。確かにVIXは75.47とリーマンショック以来の高水準に跳ね上がった。しかし、今回の株価急落がリーマンショックと根本的に違うのは、バブル崩壊と金融機関の破綻という構図がない点である。リーマンショックはサブプライムローンを担保としたCLOなどを世界中に巻き散らかした壮大なクレジットバブルの崩壊で金融機関が破綻...

3週間前

日本を代表する企業で配当利回りが高い銘柄は

株式投資では株価の値上がりに関心が向かいやすいといえますが、株式投資には配当や株主優待といった魅力もあります。こうしたなか3月は上場企業の決算が最も集中することに加えて、ここにきて株価が大きく調整していることもあって多くの高配当利回り銘柄を探すことができます。そのため今回は日本を代表する企業のなかから配当利回りの高い銘柄をリストアップしてみました。 具体的にはTOPIX100採用の3月決算銘柄のなかから配当利回りが4%以上のものをピックアップしています。そのなかには配当利回りが6%を超えるもの...

4週間前

新型コロナで地銀は大丈夫か:影響は“薄く長く”続き、株価を圧迫

・地銀株が新型コロナの打撃で低迷している。背景にあるのは、金利低下と与信費用への懸念だ。与信費用増の影響を試算すると、22年3月期に本業利益が平均でゼロ近傍となる可能性も。

・但し、ショック的な利益の下落はないだろう。新型コロナで赤字になる取引先があっても、「一過性」と弁明できる上、今期から金融庁のマニュアルも廃止され銀行の裁量も広がるためだ。大きな影響が出るのは、最短で21年3月期後半以降と、かなり先になるだろう。

・事態が深刻化する前に、銀行の変革も進むだろうが、既に大手地銀の再編はある程度進んでおり、アップサイドは見込みにくい。破綻リスクはごく低く、配当利回りが高いことが救いだが、株価上昇を望むなら、混乱解消後に素直なリバウンドが期待できる米国のグロース株等へのシフトも検討したい。

新型コロナの地銀株への影響とその背景

新型コロナウィルスの日本での感染が初めて発表された2020年1月16日以降、状況が長期化するにつれ、銀行セクター株価の東証株価指数からの乖離が鮮明になってきた(図表1)。

 

昨年9月のSBIを中心とした再編報道以降、地銀株は持ち直していたが、足元では悲観ムードが漂っている。具体的には、1)金利低下による資金利益の更なる縮小、2)与信費用の増加懸念の2つが株価を押し下げていると考えられる。

1)の金利が最大の要因であるなら、金利が持ち直せば株価が復調すると考えられる。しかし、図表2の通り、株価の下落は金利低下のピッチよりかなり早いため、金利低下だけでは説明できない。

 

与信費用増加のシナリオ分析

では、2)与信費用の増加懸念の要素はどうか。

与信費用増加シナリオの救いは、損失がすぐには表面化しない点だ。通常、20年3月期の取引先の業績が銀行の与信費用に反映されるのは20年6月以降となる。しかも、20年3月期で赤字になったとしても、「一過性」と説明できるため、不良債権に含める必要はない。

不良債権となるのは、赤字が少なくとも2期連続すると見込まれ、かつ、返済に懸念が出た時である。今期から金融庁のマニュアルも廃止され、銀行の裁量も拡大する。このため、新型コロナの影響が地銀の与信費用に反映されるのは、最短でも、21年3月期後半になると思われる。

では、その頃に与信費用が大きく上昇した場合、地銀の利益はどの程度ストレスを受けるのか。既に、地銀は、本業赤字間近の銀行が多いと言われるが、平均をとれば実質業務純益(*)はまだ十分黒字だ。19/3月期の地銀の実質業務純益は合計で1.2兆円だった(図表3-1)。
(*)貸出や手数料収入などの本業収益―営業経費。国債等の短期売買からの利益は含まない。

このような与信費用の増加を前提に、実質業務純益から与信費用を差し引いた金額(ここでは“本源的利益”と呼ぶ)を推計してみると、22年3月期には、殆どゼロ近傍となる(図表3-2)。ここまで落ち込むとすれば、2000年代初頭の金融危機と2008年のリーマンショック以来だ。地銀の赤字転落のタイミングは、今回の件で早まったと思われる。

もちろん、新型コロナが短期で収束すれば、ここまでの与信費用は出ないで済むかもしれないが、現時点では一部の企業セクターのリスクは排除できず、今の地銀株にはまだ下げ余地があると考えざるを得ない。因みに、大手地銀の平均株価が最も安かったのは欧州危機の2012年3月期頃だったが、この頃の株価は、現値から更に2割低かった。

 

なお、新型コロナの影響として、他にも、生産活動の低下で前向きな資金需要が減退する可能性もある。ただ、これは、緊急支援融資の拡大で一部相殺されるだろう。また、金融商品の販売不振等も懸念材料ではあるが、地銀の収益に占める手数料の割合は1割強と低いため、そこまで大きな材料にはならない。やはり、上記の与信費用の増加が最大の懸念材料である。

地銀の施策と、今後の投資スタンス

このような利益低下が表面化する前に、地銀自身も業務改革や再編等の施策を出すと考えられる。当局も、近年開始された“深度ある対話”を地銀と行うことにより、必要とあらばこれらの動きを後押しするだろう。しかし、安心して投資できるような大手地銀は、既に一通りの統合や提携を実施済みだ。本当の経営危機に直面しない限り、大規模な再編を行うインセンティブは薄いと思われ、短・中期的なアップサイドは見込みにくい。

半面、大手地銀の破綻リスクはごく低く、かつ、株価を維持するため、普通配当は死守するだろう。このため、配当利回りの高さは引き続き魅力であり、嵐が過ぎ去るまでホールドもありだと考える。とはいえ、上記の通り、新型コロナの影響が、薄く長く続くと考えられるため、株価にアップサイドを望むなら、混乱解消時に素直なリバウンドが期待できる米国のグロース株等へのシフトも検討したい。
 

4週間前

目先は底入れ 本当の2番底は半年後

荒い相場が続いている。NY株は急騰・急落を繰り返している。ただ、これは典型的な下値固めの商状だから心配はいらない。大底はもうつけた。

1)ダウ平均のザラ場安値は昨年6月3日の安値に面合わせ。

出所:Bloomberg

2)三空叩きこみのあと、長い下ひげを引いての陽線。出来高も急増している。これは典型的なセリング・クライマックス~底打ちのパターンである。その後、鯨幕相場だが着実に下値は切りあがっている。チャートはS&P500だが、ダウ平均でいえば、△1293 ▲785 △1173 ▲969だから上げのほうが大きく「お釣り」が残る。 

出所:Bloomberg

3)下げ幅の半値戻しで頭を押さえられている。ここを抜ければ初めに窓空けしたフィボナッチ76.4%の水準までは戻るだろう。上げ下げの順番でいえば今夜のNYは上がる順番だ。雇用統計で上げて半値戻しをクリアしてもらいたいところである。 

出所:Bloomberg

4)上海が強い。米国株には左右されず、戻りをたどり、もう少しでコロナで下げる前の高値に迫る。つまり、コロナの震源地はこの厄災を乗り越えるめどがたったということである。 

出所:Bloomberg

5)日経平均もPBR1倍の水準に達した。もうこれ以上の下値はない。厳密にいえば、PBR1倍以下も、そりゃあ、あり得るだろう。と言ってる傍から1倍割れだ。11時過ぎに20,700円を割り込んだ。だがこんなのは瞬間風速的なものだ。常態化はしない。

6)感染症の専門家である東北医科薬科大特任教授・賀来満夫氏は我が国の拡大防止策は4月に成果がでるだろうと述べている(読売新聞)。

以上のことから、足元がこの下げ相場のボトムと判断する。しかし、いったん大きく相場が崩れると2番底を探る動きとなるのが相場の定石である。戻った後、半年~1年程度経って2番底で底入れとなる。リーマンショックは、リーマンブラザーズの破綻が2008年9月で相場の急落は10月、下げ止まったのは11月だった。そこから中間反騰を経て完全に底が入ったのは2009年の3月初旬。まさに今日から11年前の3月6日がダウ平均のボトムである。

2015年夏のチャイナショックもその年の年末には回復した。しかし、結局2016年年初から崩れ、完全底入れはその年の夏までかかった。2018年2月のVIXショックは同年10月から再び急落スパイラルに見舞われた。底入れはクリスマスで「ブラック・クリスマス」と呼ばれた。2019年になると順調に戻り始めたが、再び年央には底値模索となった。VIXショックから数えれば3番底で完了だった。

この背景はよくわからない。しかし、結局は景気サイクルが関係しているのだろう。以下のグラフはMSCI World とグローバル製造業PMIの推移だが基本的に株価の山谷は景況感のそれとおおむね一致する。足元では2019年7月をボトムにPMIの改善に沿った株高になっていたが、足元のコロナで大きく下方屈曲した。

出所:Bloombergデータよりマネックス証券作成

2番底の有無、時期、深さは、当たり前だが、世界景気の推移次第と言える。

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